鬼畜王子の飼育方法
「志季ー。お前またスパルタ教育か?」
「だからぁ、調教ですよ、調教」
出たよ、サド発言!
私はうんざりしながらも、志季の横を素通りして窓ガラスの掃除に取りかかる。
「…テメェ、今さりげなく無視しやがったな?」
「まぁまぁ志季。彼女まだ若いんだし、そういじめんなよ」
「若いっつーか、ただのガキですけどね」
ムカッ…!
志季なんて、見た目20代の癖にィィィィ!
「ってあれ?店長は?」
「買い出し行きました」
「マジかよ。オープン間に合うの?これ」
「間に合いますよ。つか、仮に間に合わなくても客なんて来ねぇし」
……あのー。
アナタ、今さりげなく自分の店を卑下しませんでしたか?志季様。