鬼畜王子の飼育方法
「……テメェ新人の分際で俺様に逆らうのか?あ?」
……うっ、蛇。
またヤツの後ろに蛇が見えます、お母さん!
「せ、正論言っただけです!さりげなくごまかしたのバレたからって逆ギレですか?」
じりじり距離を縮めてくる志季から逃れようと、狭いキッチンスペースを必死で後ずさる。
しかし。
「こんのガキー……」
にゅるっと、志季の腕が伸びてきた瞬間だった。
──カランカラン。
「あー、腹減ったぁ」
ナイスタイミング!
あのお客様には救世主として最高のもてなしをしよう!