鬼畜王子の飼育方法



「ピーピーうっせぇな。お前は発情期の雛鳥か」


「それ例え間違ってますから。雛は発情しませんから。…うっ」


こんな時でも、私の中にあるツッコミ魂は気を抜かない。

ボケを的確にツッコむのが、自称ツッコミの女王である私・相澤美希の使命なのだ。


「…バケツ持ったままテーブル拭いてこい」


「はぁ?無理です!」


「お前はやればできる子だろ」


「出来るかボケェー!」



……あ、やば。


つい本気でツッコんでしまった。




「…おいコラ。誰がボケだ?」


「ひぃっ……」




殴られる!

殺される!

海に沈められるっ!




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