鬼畜王子の飼育方法





「遅っせぇんだよこのバカ!!」





今日も志季様は、朝からご立腹の様子で。


今にも襲いかかってきそうな勢いだ。


だけど、私だって負けてはいられない。



「な…仕方ないじゃないですか!少し電車が遅れてたんです」


「言い訳すんじゃねー!この俺を10分も待たせていいと思ってンのか?あ?」


「10分ぐらいでそんなに怒んなくたって…。あ、もしかして早く私に会いたかったとか?」


「……」


あれ?

シカトっすか志季さん。




「あのー……」


「……」


「おーい…」


──バコン!!



「…ッ──っ」



殴りやがった!

また殴りやがった!


しかも、今日はタワシで!

それ、この前流しの掃除に使ってたヤツですよね志季さん!



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