秋明菊
野菜を細かく切っているとき
彼は自分の思うように
うまく切れなかったらしい。

隣で野菜を切っていた彼は
イライラしだしていた。

最初のうちは
頑張って切っていたのに
何回も作っているうちに
嫌気がさしてしまったみたいで
ある日を境に
作らなくなってしまった。

毎日、料理をしていた私は
日に日に慣れてきていて
スムーズにこなしていたからか
『1人分も2人分も変わらないよ』
と彼は言っていた。

ペットボトルの件から
私は彼を怒らせないよう
必死だったからか
嫌な顔一つせずに
1人で作るようになった。

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