秋明菊

彼は、そんな私の気持ちを
知りもしなかったと思う。

でも彼はキッチンに
立たなくなっていった。


私は、それが一番いい
解決法だと思っていた半面
少しだけ淋しかった。

隣で野菜を切る彼がいない。

ただ、それだけのに
何だか淋しかった。

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