秋明菊

引っ越し


彼は私を軽蔑していた。

私が夜の仕事をしていたから‥。

自分の知らない男と
仲良くされるのは嫌だって
彼に言われた。

『辞めなきゃ別れる』
そう言われた私は
夜を辞める決心が付いた。

私が住んでいた家は
店の寮だった。

辞めるとなると
寮を出なきゃ行けなくなる。

だから私と彼は
引っ越しをする事にした。

毎日のように不動産に足を運び
いい物件を探した。

それと同時に
私は貯金を始めた。

幸いな事に
毎日が日払いだったから
お金は、みるみる貯まっていった。

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