秋明菊

バイトの人たちは
いい人ばっかりだった。

私は彼の事を
悪く言わないように

『ヤキモチ焼きだから』

と説明をして
退勤時間になると
そそくさと帰宅をした。

一回、帰宅してスーパーに行き
夕食の材料を買って帰宅。

何時に帰ってくるのか
分からない彼を待ちながら
夕飯の支度をする。

疲労が溜まっても構わなかった。

これでいいんだ‥‥。

そう自分に言い聞かせる日が
毎日のように続いた。


< 56 / 73 >

この作品をシェア

pagetop