嘘恋
帰り道。

私は あんなに マツを好きだったのに。

今だって、好きなはず。
だけど、抱きしめられた時に。

なんとも言葉に出来ない 気持ちになった。

キスも…

何も感じない。

マツに対して 何も感じないどころか…

沙織の頭の中に 浮かんだのは。

朋久だったのだから。

こんなこと 有り得ない。
沙織は、バス停から 家まで ダッシュした。

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