嘘恋
飲み会は、終始 和やかに 終焉を迎える。

「つぎどうする?」

「女の子組は、まだ時間大丈夫?」


お会計を済ませて 一度 外へでる。

「まだ9時まえだしな」

「泊まればいいよ。浅野くんち豪邸だからな」

みんな それぞれに 好き勝手はなしながら

とりあえず、カラオケに行こうと、一番近いカラオケへと向かう。

沙織たちは 恵一と朋久をぬかして 先を 歩いていた。

一方 朋久 恵一は。

「俺、沙織ちゃんいくよ?」

恵一はタバコをふかしながら、朋久に話したが 視線は 沙織を見ていた。

朋久も 目の前を 先に歩く 沙織を 見ていた。

「わりーな。…他にしてくんね?」

恵一は 朋久の言葉に 驚く。

大概 好みは 被っても…

どちらかともなく 諦めたり 譲り合いをしてきた。
とくに ここ 数年。

朋久は 涼子と付き合い出してから、ナンパも無茶苦茶な遊びかたも もちろん 浮気も しない。

3人の中で 朋久は 遊びは卒業した感で 一致していた。

「珍しいな。お前」

恵一は 笑う。

「だよな。俺も、よくわからねー」

「…いいんじゃね。お前、涼子ちゃんと付き合ってから。ぶっちゃけ、ダサいし、くらいわ…」

「…まじで?」

「アハハ。…ま、半分はほんとだな」

「…」

「じゃ、ガチで」

恵一は、朋久に寄り掛かる。

朋久の背中に おぶさる。
朋久は 恵一を 背負うと
ダッシュで、前方の全員を 抜かした。

「おせーぞー!!!」

恵一が叫ぶ。

「ばかだなぁ」

残り 全員が

一致した。
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