嘘恋
翌日。

千恵からの着信で目覚めた沙織。

「はよーっす」

「…あん…ゲンキダナァ…」

すでに 起きてから 時間が経っている声の千恵。
「ノッチ来てるよ、ノッチ」

千恵は朋久が来ていることをしらせてくれたのだ。

「うん…知ってる…」

「昼、おいでよー」

「…うん…」

「どうした?なんかあったんかい?」

千恵は沙織の生返事をきにかける。

「あとで行く…」

「了解〜!じゃあねー」


沙織は、隣へ行く支度をする。


11時過ぎ。

「おかーさん!千恵んところ、行くね〜」

「昼は?」

「千恵のとこで食べるから大丈夫ブイ」

「じゃあこれ持って行って!早く食べてねって」

沙織の母親は、紙袋に ロールケーキとりんごを5つ、入れて沙織へ渡した。

「はいょー」

沙織は、紙袋をぶら下げると

千恵んとこ へ 向かう。
30秒!

カップヌードルよりも早い。

「こんにちわー」

「いらっしゃい!どうぞ」

千恵の母親は、いつも来ている沙織に 対しても 千恵同様、お客様扱いはしない。

「おばちゃん、これ食べてねー、置いとくねー」

「あら!いつもありがとう」

沙織は、ニッコリ笑うと 千恵の部屋に向かう。

カチャ…

千恵の部屋の扉を開ける。

沙織が声を かけようよすると 千恵は 誰かと 話し中のようだった。


「うん!そうなんだよねー。また、メールするね!じゃあ、バイバイ」

程なくして 千恵は 電話を切る。

「ヒロキ似か、そのたるんだ甘い顔付き………」

雄二だった。

「まーね〜〜。そっちは?話した?」

千恵はポテトチップスとオレンジジュースを 開ける。

「食べよ、で、どうよ」

沙織は、微妙な気持ちになっている自分が一番 気持ち悪いと 言った。

そして マツに対しても。
きちんと話しをしようと思っていることを伝えた。

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