嘘恋

「あれからどうなったの?」

「何が?」

「あ、その言い方だとなんかあったな〜」

千恵は怪しい顔付きで沙織を見る。

「千恵こそ、今の電話といいなんなのさー」

沙織はポテトチップスを一枚、口に入れた。

「あたしは、お試し期間とゆうことで、一応付き合うかんじかな〜」

「なんだそりゃ?」

「飲み会で会ったのも縁だしさー♪♪」

「ちょっとしかしゃべってないけど、千恵がすきならね。応援シマスヨ」

「まぢ?アハハ。あたしも応援するよ！！！」

「なにがー」

「浅野さんと沙織がちゃんと付き合えますように」

「要らぬ心配だ。ハイハイ」

「冷めてるなー。今しかないんだからさー、たのしもうよーん★★★」

「あたし、浅野さんとしちゃった…」

「…なにがー?」

千恵は一瞬、同様した。
沙織は、顔も可愛かったが

サバサバした性格で 男女共に人気があったが、特に 見た目だけで言えば

男の子には不自由しない部類。

だけど。

見た目より、奥手というか。

告白されても

自分から好きにならないと 断っていた。

だから

今時 未経験というのも 遅いほうだけど

沙織は マツに 告白しても キスも体も慎重にしていた。

どんなに好きでも 成り行きや 流されてはやらない。

飲み会などで 勢いづいたときに しちゃうなんて

沙織の中では 有り得ないと…

千恵のほうが 思っていた。

「まぢで?沙織が?」

「………」

「好きってことだよね、それ」

「…いろいろ考えたら、わからなくて…。頭ぐるぐるするし。あたしもマツいるし、あっちも彼女いるなら、いーやって、思った…」

「なんで、好きって、そんだけにならないの?沙織は、いつも頭で先に考える」