嘘恋
「…ねぇ、話し聞いてる?」

朋久の部屋。

「ん?ゴメン、なんだっけ?」

涼子が 久しぶりに 遊びに来ていた。

朋久はベッドに横になって テレビを眺めていた。

涼子は、ソファーから立ち上がると 朋久の側に移動した。


朋久に寄り掛かる。


「ずっと忙しいし、たまに会えたのにぼーっとしてるし…」

涼子は朋久の手を握る。

「なんかあったの?」

「なんもないよ…」

「…そんなに様子おかしいのに?」

朋久は涼子を 押し倒すと
強引に 抱きしめた。

「いたいよ、トモ…」

感情の入らない セックス。

しおわると 朋久は俯せになり 涼子の手を握る。


「涼子…」

「なに?」


「別れないか…?」


朋久が爆弾をしかけた。
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