嘘恋
「…長くなりましたが、本日は本当に入学おめでとう!素晴らしい大学生活を送ってください」
眠たくなりそうな 祝辞を朝からたくさん 聞きまくったおかげで…
沙織は やや 疲れていた。
昼を少し過ぎた頃に 式は終了した。
沙織は 校門方向に 向かうが
人混みのせいで なかなか 前に進めない。
ようやく、朋久との 約束の場所。
あのベンチちかくに たどり着く。
が、人混みに押されて 沙織は ぶつかり しりもちをついてしまった。
「いたぁ…」
「ハハハッ。ホラ!コンタクトは大丈夫か?」
沙織の目の前に 手の平が。
少し ゴツゴツした 手の平。
沙織は 差し出された 右手を 握って 立ち上がった。
朋久はそのまま 沙織を 抱きしめた。
「どうしたの!いきなり!」
「会いたかった…」
「うん…あたしも」
朋久は沙織の体を 引き離して 正面に見据えた。
「入学おめでとう」
「ありがとう」
「俺と付き合って下さい」
朋久は、頭を下げた。
「どうしたのー、もう」
沙織は 笑った。
でも朋久は いたって真剣だった。
「涼子とは別れた。遅くなっちゃったけど、大丈夫かな?」
沙織は 一瞬 起こっている出来事が理解しずらかった。
「…私、今日、会ったら…この関係、整理しようって…」
「だとおもってた…。まだ間に合うかな…?」
沙織は
泣き笑いになっていた。
「…うん、…ぎりぎりセーフ…」
朋久は やった! と 叫ぶ。
先程から ちらほらと 周囲が 集まっていた。
入学式に 告白劇。
朋久は そんな 周囲の目など 気にせずに
沙織を抱きしめた。
そして
「好きだ」
沙織にキスをした。
周囲から 祝福のヤジがいつまでも飛び交っていた。
眠たくなりそうな 祝辞を朝からたくさん 聞きまくったおかげで…
沙織は やや 疲れていた。
昼を少し過ぎた頃に 式は終了した。
沙織は 校門方向に 向かうが
人混みのせいで なかなか 前に進めない。
ようやく、朋久との 約束の場所。
あのベンチちかくに たどり着く。
が、人混みに押されて 沙織は ぶつかり しりもちをついてしまった。
「いたぁ…」
「ハハハッ。ホラ!コンタクトは大丈夫か?」
沙織の目の前に 手の平が。
少し ゴツゴツした 手の平。
沙織は 差し出された 右手を 握って 立ち上がった。
朋久はそのまま 沙織を 抱きしめた。
「どうしたの!いきなり!」
「会いたかった…」
「うん…あたしも」
朋久は沙織の体を 引き離して 正面に見据えた。
「入学おめでとう」
「ありがとう」
「俺と付き合って下さい」
朋久は、頭を下げた。
「どうしたのー、もう」
沙織は 笑った。
でも朋久は いたって真剣だった。
「涼子とは別れた。遅くなっちゃったけど、大丈夫かな?」
沙織は 一瞬 起こっている出来事が理解しずらかった。
「…私、今日、会ったら…この関係、整理しようって…」
「だとおもってた…。まだ間に合うかな…?」
沙織は
泣き笑いになっていた。
「…うん、…ぎりぎりセーフ…」
朋久は やった! と 叫ぶ。
先程から ちらほらと 周囲が 集まっていた。
入学式に 告白劇。
朋久は そんな 周囲の目など 気にせずに
沙織を抱きしめた。
そして
「好きだ」
沙織にキスをした。
周囲から 祝福のヤジがいつまでも飛び交っていた。