アイノイロ
きっかけなんて単純で。
ただ、ぶつかっただけ。
謝れば微笑んでくれただけ。
それだけで、あたしの心をこんなにも染めるなんて…
恋はやっぱり不思議なモノね。
彼の名前も知らないけれど、多分年齢はあたしより上。
毎回、おにぎりと水を買う。
買い終えたら、さっさと車に乗って行ってしまう。
彼の滞在時間は、レジが混んでなかったらたった3分。
混んでいても、5分程度。
それでも彼の瞳に映りたくて、
そして彼があたしの瞳に映れば1日中幸せで。
毎日会いにゆく。
両想いなんて望まないから。
これだけは許してほしい。