アイノイロ
「一目惚れだった。」
消えそうな声で呟く彼の顔を見れば、熱っぽく潤んだ瞳であたしを見つめる。
あたしが、一生叶わないと思っていた事が一つ現実になった。
彼の瞳に、あたしが映ってる。
「会社の近くを歩いてたキミが、朝たまたま行ったコンビニに居たんだ。」
恥ずかしそうに俯くアナタ。
「マジで。運命って思った。」
「…って、会社近いんですか?」
「知らないの?目の前だよ?」
知らなかった…
ずっと近くに居たんだ…
「あたしコンビニで一目惚れだったから…」
「あ、やっと言ってくれたっ」
ニンマリと笑う彼は、子供みたいで、思わずクスリと笑ってしまう。