Lemon Drop
『そういえば日野先輩は何組ですか?』



「A組」



そう言うと七香の顔が少し明るくなった。



『じゃぁ遼ちゃんと同じクラスですね』



すごく嬉しそう・・・



「・・・佐伯 遼?」



俺が聞いたら七香はコクンて頷いた。



なんかムカつく・・・?



『幼なじみなんです』



それを聞くと余計に心がモヤモヤした。



俺はそれは気のせいだということにした。



「・・・陽でいい」



俺は何故か七香にそう呼んで欲しかった。


七香は大きい目をさらに広げて驚いていた。



『よ・・・よ、よ』



必死で俺の名前を言おうとしているのがわかる。


でも恥ずかしそうに赤くなってる。


その様子がまたおもしろい。



『・・・ょぅ・・・先輩』



小さい声で搾り出すように七香が言った。



ぷ、顔本当にタコみたいに赤い。



なんか・・・かなり嬉しいな・・・



「ん?」


俺は我慢できずに少し笑ってしまった。


あ、こんな風に笑ったのも久々かも・・・



教室までの道のり、
七香と2人で歩いてると


七香は少し笑いながら言った。
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