Lemon Drop
『うん、私絶対に忘れないよ・・・・・・くん』

やっぱり涙がちょっと出て来ちゃって泣き笑いな私がそう言うと


ちゅっ



少年は私の唇に軽くキスを落とし、


「約束だよっ」


と言って、私の小指に自分の小指を絡ませて
いつも2人で遊んでいた海をあとにした。


私はしばらく、ぼーっと少年の去った方向を見ていた。



手には少年の指の感触が残っていて
サクラ貝が乗っていた。
< 5 / 107 >

この作品をシェア

pagetop