Lemon Drop
『陽先輩はお弁当食べないのかなぁ?』


つい口に出してしまった。


「じゃ、くれるの?」



眠っていると思っていた陽先輩が突然言ってきたので私はかなり驚いた。


び、びっくりしたぁ〜



『よ、陽先輩起きてたんですか?』


「ちょっと寝てたけど・・・」


「ソレくれないの?」


陽先輩は私のお弁当を見た。



私は陽先輩の腕の中ってだげでドキドキして困り果ててるのに・・・

さらに困り果ててしまった。



・・・ええい!
もうお弁当渡しちゃえ〜!


『ど、どうぞ』



私はお弁当箱をおずおずと陽先輩に差し出した。



「・・・この手、離したらどうなると思う?」



陽先輩は受け取らず突然問い掛けてきた。


手を離したら・・・?
どうなるんだろう・・・?



私が首を傾げてわからなそうにしていると


陽先輩は突然私の両脇を支えていた腕を離した。



その瞬間、


私はグラッと傾いた。


『きゃ』

『お、落ちる・・・!』



すぐに陽先輩はまた後ろからギュッと抱きしめてくれて私は下に落ちずにすんだ。



・・・今気付いたけどここってかなりこないだと違って不安定な場所だよ〜!
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