Lemon Drop
『大切な人がくれた大切な物なんです。』
私はそう言って袋をポケットに戻した。
はぁ・・・どうしてこんなにドキドキするんだろう・・・
見つめられると好きってキモチが溢れ出しそうになる。
陽先輩はちょっと不安そうな顔をした。
どうしたのかな?
そんな淋しそうな顔しないで欲しい・・・
「今日はずっと何か考えてる?」
わぁ・・・当たってる。
すごい・・・どうしてだろう?
『あ、はい、ちょっと・・・』
そう言うと陽先輩は少し顔をしかめて言った。
「何かあったら言って。心配だから。」
『え・・・はい。』
どうしよう・・・本当に陽先輩が好きだよ・・・
もう・・・止まらない。
陽先輩の言葉が胸に染みて涙が出そうになった。
あ、陽先輩にお礼を言わなきゃ!
『ありがとうございます。陽先輩にそう言ってもらえてすごく嬉しいです。』
陽先輩はちょっとため息をついて
「泣きそうな顔」
って言って私のおでこにキスをした。
私が何か言う前に陽先輩はごちそうさまって言って寝てしまった。
私は思わず泣いてしまった。
陽先輩はどうしてわかるの?
私、嬉しいって顔に出てたかなぁ・・・