Lemon Drop
「全然おかしくないよ?
・・・だってそれが恋する乙女だもん」


『へ・・・?これが?』


この一緒にいたい・・・好きって溢れそうになることが?


「そうだよ。・・・そっかぁ〜好きかぁ・・・私はいつでも応援してるから。七香頑張れ!!」



恋する乙女って言われるとなんだかくすぐったい。

・・・でもそれより緑のキモチの方が嬉しかった。


『ありがとう・・・私、緑が居てくれて本当に幸せだよ〜』


『でも頑張るって何したらいいのかな?』


私の言葉を最初の方は嬉しそうに聞いていた緑だったけど最後の言葉に眉を寄せていた。


「七香・・・あんたね・・・」


てっきり怒られるかと思ったけど緑は諦めたように言葉を止めた。


「はぁ・・・七香次第だと思うけど。・・・七香はどうしたいの?」


緑の口調は幾分優しくなった。


私は・・・


『私は陽先輩のキモチが知りたいな・・・』





−そこまで言ったはいいけど、何気なく窓の外を見た私は驚きすぎて次の言葉が出てこなかった。



陽先輩・・・?




「七香?どうかした?」

緑の声もどこか遠くに聞こえる気がした。


・・・私はなんとか窓の方を指で示した。
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