幼なじみ【完結】
鈍い音と共に、私を包んでいた温もりが消えた


そっと目を開けると拓真は地面に尻餅をついたように倒れてて…

「隼人…」

「沙織、大丈夫か?」

「っ…」

隼人に抱きついてた

「沙織!?」

「っ……ぅっ…」

ただ涙が溢れて仕方なかった

「隼人、お前ら付き合ってねぇんだろ?俺、本気で好きなんだよ!邪魔すんなよ」

「本気なら何してもいいのかよ?好きな女を泣かせるような事すんなよっ!」

「沙織ちゃん…ごめん…俺…」

「帰って!」

「ごめん…」

拓真は、静かに言うと背中を向けた


「沙織?大丈夫か?」

隼人が優しく抱きしめながら、背中を撫でてくれた

5分?10分?
何分そうしてもらってただろ?


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