幼なじみ【完結】
「隼人に彼女が出来ても平気?」

「え?」

「沙織とじゃなく、違う女の子と一緒に仲良く登校してるの平気?」

「……」

「仲良く手を繋いで帰って来るのを見ても、隼人が誰かを好きなんだって言ってるの聞いても大丈夫?」


想像するだけで、見えない大きな手に心臓を鷲掴みにされてるみたい


「さ…沙織!?」

気が付いたら、涙が溢れてた…


「どした?」

優真が傍に来て、小さな声で梨絵に尋ねた

「何でもないから…」

優真を追い払ってくれた…

「沙織?ごめん…傷つけるつもりなかったの」

「ううん…なんか、胸がギュッて苦しくなっちゃって…」

「沙織?それは…隼人が好きなんだよ?見えない隼人の彼女に嫉妬してるんだと思うよ?」

「そうなのかな?」

「だって、私も優真が他の女の子と…って思ったら苦しいもん」

「うん…」

「隼人に今の気持ちを素直に伝えてあげなよ?」

「難しいよ」

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