幼なじみ【完結】
気が付いたら、部屋の中は真っ暗だった

それでも、何故か涙が止まらなくて…


キスしちゃったのかな?隼人と桜井さん…
見なきゃ良かった
窓なんて開けずにいれば良かった

あ…窓、閉めてないや


窓とカーテンを閉めてダイニングに降りる

冷めてしまった夕食を温め直す


20時前か…2時間近く、泣いてたんだ
バカみたい、私…


ガチャン☆


あれ?お母さんたち帰って来た?今日は、やけに早いなぁ…



ダイニングに顔を出したのは…



「うまそうな匂い~」

「隼人!?」

「遅くなったな」

ニカッて白い歯を見せる

「来ないって思ってた。…って、どうやって入ったの??」

「どうやってって…鍵を開けて、ドアを開けて…」

「鍵!どうやって開けたの!?」

「これ…」

隼人の手には、我が家の鍵

「なんで隼人が持ってんの!?」

「おばさんが前にくれたんだよ。何かあったら助けてやってねぇって」

お母さん?あなたは何を考えてるの?
隼人に襲われたら、どぉすんのよぉ~

「沙織、俺のは?」

テーブルの上の夕食を指差す

「今、用意するから待ってて」

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