幼なじみ【完結】
「沙織?」

「無理して来なくて良かったのに…」

「無理?してねぇよ?俺が沙織に話したくて来てんだよ?」

「…」

サクライサンハ?

「何を言いたい?言わなきゃわかんねーよ?」

穏やかに優しい隼人

「彼女と…デートじゃなかったの?」

「彼女?」

暫く下を向き、考える隼人
この数分の沈黙が重くて…

「沙織…、桜井が来てたの見たのか?」

小さく頷くと

「告られた。前にも断ったし、今日も断った。キスやデートもせがまれた。でも全部、拒否した。ただ泣き出して、手が着けられなかった。で、気付いたお袋が出てきて、家に入れた。さすがに放っては出れないから落ち着くまで家にいたんだよ。桜井はお袋が車で送って行ったから、俺…沙織んトコに飛んで来た。わかった?沙織が考えてるような事、なんもねぇよ?」

優しい優しい瞳

また私は頷いた

大きな男の子らしい手で頭をポンポンってしてくれて、安心感で涙した

「泣き虫沙織」

隼人が笑う

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