幼なじみ【完結】
ガラッ

いた。

「沙織、珍しいな。お前も飲むか?山下先生の紅茶」

隼人がイスを差し出しながら、ティカップを指す

「ありがと。今日はいいよ。優真、ちょっといい?」

ドアから顔だけ保健室に突っ込んだまま優真を手招きする

「なんだよ~」

ブツブツ言いつつも来てくれる優真
ドアを閉める直前にクルッと振り返り
「隼人、そのクッキー半分は俺のだかんな」

甘いものが大好きな優真は隼人に釘をさして、廊下に出てきてくれた

「あのね、優真に体育館の裏で待ってるから来てほしいって伝言を頼まれたの。だから、今から行ってあげて欲しいんだけど…」

「誰から?」

「行ってからのお楽しみってことで(笑)」

「沙織、お前なんか企んでるだろ?」

「何も企んでませんっ!」

「行ったら、殴られるとか…」

「ないから。優真、お願いっ」

「わかったよ。」


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