何度でもなんどでも
「1年男子。長谷川元くん。」
げ、元?!
振り返ると、元がクラスの男の子に頭をはたかれてる。
あーあ、面倒くさそうな顔して。
「やった!これでうちらのクラス補助金ゲットじゃん」
ってチエ。
そっか!
嫌々ながらステージに向かう元は、そういえば…
「元、かっこよくなったね」
私の隣でチエがつぶやく。
彼女が元を誉めるなんてめずらしい。
そう言えば・・・
「元、好きな子いるってチエ知ってた?」
「あ・・・・・・うん。知ってるよ」
「え~~~~っ?!」
あまりの私の大声に近くの生徒がこちらを見る。
「ばか、びっくりしすぎ」
チエに抑えられる。
「私・・・・・・全然知らなかった」
なんかショックだな。あんなに一緒にいたのに。