何度でもなんどでも

「今回の学園祭は今まで以上に盛り上がれるものにしたいと役員で考えてきました」



そう言って佑は会場内にいる役員の顔を一人一人確認しているようだった。


ヒロの顔を見てから、隣にいる私に気づいて、


うなづくように笑って、また話を続けた。



佑?




「皆、今大事な人と来てくれてるよな」



「おー!」



「恋人でも友達でも誰でもいい。この世界の中でその人に会えた奇跡を今夜はかみしめてください」



心なしか、周りの人たちがそれぞれ自分の相手と手をつないだり、肩を組んだり


そうしてる人が多くなったような気がした。



「会長は~~?」



ヒロが大声で叫ぶ。



ヒロ?





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