何度でもなんどでも

佑はにっこり笑って、私に手を差し出すんだ。




「ミオ。好きだよ…俺と付き合って下さい」





……?!




びっくりしすぎて言葉が出ない私に、



ピューと口笛を吹いたのは元。


「会長サイコー!」
と言ったのはチエだった。


周りの友達も私が何を言うのか見守っている。



こんなのずるいよ、佑。

こう言うしかないじゃない。



「…ハイ」



その瞬間、

「やりぃー!」

って佑が私を抱き上げるから。

また拍手と喝采が沸き起こる。



その喧騒の中、


彼は私のほっぺにキスをしながら耳元でもいちど言ってくれたんだ。


今度は私だけの告白。


「大好きだよ」


って…。
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