何度でもなんどでも

その時、


ヒュ~~~~・・・・ドン!


という音とともに大きな花火があがりはじめた。



「間に合わなかったか~」


「でも・・・キレ~~…」


思わず立ち止まってしまった私の手を今度は佑が引っ張って歩く。


「佑?そっちの方じゃないよ?」

「俺にまかせろ」


…うん。



しばらく歩くと、神社の裏側にでた。


小さな川が流れてて、少し遠くなるけど、よく花火が見える場所。


「すごーい! こんなとこ、よく知ってたね」

「小さいころよく遊んでたからな」

「へぇ~」


佑の小さいころ。

どんなだったんだろ?

きっと女の子みたいにかわいい顔してたんだろうな。


…なんか悔しいけど。



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