何度でもなんどでも

ようやく、想いが通じたのに、


明日にはお別れなんて。


いや、この車椅子が病室に戻れば、それで。。。




「…そんな時代がくるんでしょうか?」


そんな私の問いかけにあなたは力強く答えてくれました。


「来ます!きっと…だからその時もしまた縁があれば私はあなたとお会いしたい」

「はい」

「私がきっと探します。何度でもなんどでもあなたを探して必ず見つけ出しますから」

「…はい。私もいつまでもお待ちしています」

「また、いつかお会いしましょう。必ず」



サクラの花びらがざーと音を立てる。


2人の涙も、無念も、そして次の時代への思いも全て巻き上げて……。




     **********





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