君しか見えない
不倫
「沙織だけだよ…」
ラブホのベッドの上で、彼がいつも最後に囁く言葉。
こんな関係終わらせなきゃって、思っていても…
甘く囁かれるこの言葉に流される。
遠藤 沙織 16歳。
私のベッドのお相手
マサシさん25歳。
奥さんと2歳の息子のいる人…
所謂、不倫ってヤツ…
自分でも馬鹿な事してるって思ってる。
16の乙女が、報われない恋愛して。
だけど、好きなんだもん。
たまたま、私が好きになった人に奥さんがいただけ…
だから、会いたい時に会えなくても我慢してたし。
手を繋いで歩いた事もない。
それでも良かった…
好きだから……
そう割りきってたつもりだったんだけど……
出会いは、私がナンパ男に絡まれてるのを助けてくれたのがマサシ。
実年齢より大人びて見える私が16だと知って少し驚いていたけど…
妻子持ちって聞いても、私には余り驚きはなかった。
だって、カッコよく現れたマサシに一目惚れ…