君しか見えない

う、うわぁ……


こんなキザな台詞、卓みたいなイケメンじゃなきゃ許せないよ……




女なら、こんな事言われて嫌なはずないじゃない……



「…私…性格キツイよ…」

「そんなのどうでもいい…」



「私…ワガママで毒舌だし…」



「沙織のワガママなら許せる…」


…沙織…って…




「…独占欲…強いし…」



「俺も独占欲強いし…俺ただけの沙織にしたい」




…もう………


私は涙が溢れた。


「私……私だけ見てくれなきゃ嫌だ…」




「沙織しか見てない…」




……卓…




「……友達がこんな事していいの…?」




そう言うと、優しく涙を拭いてくれた。




「今は友達だけど、直ぐ彼氏に昇格する予定だから」



って、笑って見せた。





ドキッ…



な、何…?…卓の笑顔にときめいた…?






…友達…?

今のドキドキは……



多分……いや、絶対…

卓の傍にいたら間違いなく好きになる…




だってもう…好きになりかけてるよ……




< 14 / 23 >

この作品をシェア

pagetop