君しか見えない

人には簡単に言える台詞なのに、自分じゃマジにもなれない恋愛してる。



時々、凜花が羨ましい…


男からの羨望の眼差しと、噂を真に受けた男の好奇な視線。


そして、女子の妬み。



そんな事すら全く気にしないで、自由でいつも凜としている。




私は、誰かに話したりしたら……


凜花以上の噂の女になっちゃうよ……




…きっと…耐えられないな…



だから、会いたい時にあえなくても、手繋いで歩けなくても我慢出来る…




凜花にすら話せない秘密の恋愛。




……………

ポケットの中の携帯が震えた。



人目に付かない様に確認する。



―――――――

今日会える?
4時にいつものとこで待ってる


―――――――――





マサシには私からは絶対に連絡しない。



彼に時間が出来るとメールが来る。




―――――――

了解


―――――――




一言だけ返事を返す。





これが私とマサシを繋ぐただ一つの手段。




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