10年後の約束
亜季とは同じ部活に入ったから亜紀も陸上部。




『亜季!今日の放課後仕事あるから先に行ってて』



『あ、玲奈会長だもんね!ファイト!!先に行ってるね』




そう言って私は少し笑った顔で分かれた。


…と思っていたのに。




『おまえの目、笑ってない』



『えっ』



いつの間にか教室にいた先生と2人きりになっていて、


いきなり言われたからビックリして思わず先生を見た。





『自分で笑えてるって思ってんの?』



はい…?何?



堂本先生は担任の時に話す声と同じ声のトーンで私に話しかけてくる。



『……っ』



何も言えなくなった私は黙ったまま。




するとタイミング良く山中がやってきた。




『遅くなって悪いね!んで?どれやんの?俺、すぐ部活行くからー』



『……これ。』



先生はまた落ち着いた声で山中に指示を出していた。


結局わたしたちは何もなかったかのように作業を始めた。
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