シャンゼリゼで待ち合わせ
出発日も決まって、毎日の生活は、とても順調。
バイトに関しては、紗江子に教えることは、もうない。
驚異的な速さで仕事を習得していく彼女を見て、店長も、
「おまえ、いつ辞めてもいいからな」
と私に言うほどで、それはそれで、ちょっとショックだったりするんだけど、でも、とても頼もしい。
紗江子には、本当に、どれだけ感謝の言葉を並べても足りないくらいだ。
それから、私の通う大学は12月に入るとすぐに冬休みになるから、こちらも問題なし。
最後は、両親。
1ヶ月以上も愛娘がいなくなるんだから、さぞかし寂しがるだろうと思ってた。
でも実際は、夫婦水入らずで、旅行の計画とかがあるみたいで…。
なんとなく、「早く行け」オーラすら、感じる。
だから、問題……なし。
切ないけど…。
とにかく。
これでぬかりなく準備できたはず!
あとは、シャルルドゴール空港で、大好きな祐太に飛びつく瞬間を妄想して、長時間のフライトに耐えるだけ。
ワクワクする~!