シャンゼリゼで待ち合わせ
日本にもあるお店だから、そこまで感動することないのに。
でも、見知らぬ土地で不安なときに目に入った、見慣れた看板には、私を涙目にさせるだけのパワーがあった。
行きたい…。
でも、動くと怒られるしなぁ。
シャンゼリゼにも店舗があるって知ってたけど、まさかこんなにすぐに見つかるとは。
祐太も、店があることは知っているはずなのに、どうして待ち合わせをあそこにしてくれなかったんだろう。
気が利かないというか、意地悪というか。
特徴のある字体のポップな看板が、私を誘惑する。
日か落ちて暗くなったおかげで、そのキラメキは、なおさらまぶしく私の目に映った。
と、そのとき。
私は、見た。