シャンゼリゼで待ち合わせ



やっと会えた!



夢じゃない。



2週間前に、あのメールをもらうまでは想像もしていなかった、突然の再会。



イルミネーションが灯る瞬間は一緒に見れなかったね。



でも、それでもいい。



同じ場にいられただけで、うれしいから。



「怜奈!」



あと少しで手が届きそう。



祐太の白い息までハッキリ見えた。



「祐太!遅いよ、もう。点灯しちゃったじゃん」



私は、息を切らしてはぁはぁいっている祐太を前にして、涙声になってしまった。



「ごめんごめん、さっき怜奈の携帯に電話したけど、つながらなくてさ」



…あ。



「…それは、電池切れ…」



なんだよー、と祐太が笑う。



私は、彼に頬を寄せて、ごめんねと謝った。




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