続High☆オタクダーリン~欲しいのはキミのだけ~
兄貴の部屋に行くと、
『話なら、あの公園が良い』
と言われ、公園に来た。
いつ話を切り出そうかと思っていると、兄貴は急に座っていたブランコでギーコー鳴らしながらボソッと呟いた。
「…ここ、懐かしいよな」
「……そうか?」
「ああ。
小さい頃良くさ、この公園に柚ちゃんも連れて三人でさ、このブランコ乗ったよな」
「…そうだっけ?」
「そうだよ」
そう言いつつ、俺も実は覚えていた。
仕事でいつも遅い柚葉の母さんの代わりに、俺と兄貴は二人で遊びに行き、この公園に来たことがよくある。
そして、兄貴が交互に俺と柚葉を乗せたブランコを揺らして。