続High☆オタクダーリン~欲しいのはキミのだけ~


俺はそれにうんともすんとも答えず、ただただ前を向いていた。




…結局、兄貴は柚葉を好きってことで、俺も柚葉を同じように好きかってことだ。






「……俺は、俺は別に柚葉のことは妹みたいだとは思ってない」



俺は口を開いて自分に言い聞かすかのように、ボソッと言った。






「…昔も今も変わらない。


明るくていつも笑って、喜怒哀楽の分かりやすい。

…だから、好きになったんだと思う。


自分と正反対だったあいつが。…兄貴よりも後に気付いたと思うけど」



そこで微笑んで兄貴を見ると、兄貴も歯を見せながら笑っていた。







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