続High☆オタクダーリン~欲しいのはキミのだけ~
柚葉とは俺は正反対"だった"。過去だ。
…今さっき、俺は変わったのだから。
すると再び兄貴が話し出す。
「……正直、俺はずっと准にあのゲームなんて勧めなきゃ良かったって思ってた」
あのゲームとは恋愛シュミレーションゲームのことだ。
「…あのゲームのせいで、准に変な仮面を着せてしまった。
そんな准を心配そうに見ていた柚ちゃんの顔、今でも忘れてねーよ。
だからあのさっきの場面で、相変わらず仮面を着けて柚ちゃんを他人扱いするんだったら、
…あそこでお前を殴ろうと思ってた。
…でもさ」
そこで言葉を区切り、再び兄貴は俺を見た。
…いつになく真剣な顔で微笑みも含みながら。