続High☆オタクダーリン~欲しいのはキミのだけ~


…そう言って柚葉が取り出した物。……それはチョコが入ったと思われる小さな袋だった。





その袋を柚葉が差し出すと、兄貴は更に笑ってその袋を貰った。





「有難う。柚ちゃん」


「へへへっ」



嬉しそうに笑う柚葉。それは本当に嬉しそうな顔だった。







「…それは寮に帰ってから開けてね!」


「何で寮に帰った後なの?」


「秘密のことが書いてあるから!」




…秘密のこと?

どうせくだらないことを書いているのだろうと思い、別に詮索はしなかった。







「…さて、後は最終段階に入りますか。


つー訳なので、この部屋からは出て行ってね」




そう急に言った兄貴は俺達を無理やり押して、バタンとドアを閉めてしまった。





…何なんだ一体。








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