続High☆オタクダーリン~欲しいのはキミのだけ~
バンッ!とテーブルを叩いて抗議すると、いつもハイテンションな母さんが、ハァッとため息をついた。
「…何で今日がバレンタインなのかしら…」
「…何でいきなり。っていうか俺の話聞いてますか?」
すると更にため息。
「…毎年チョコは秋も准も凄かったから、チョコには困らなかったのに…」
…珍しく悩んでると思ったらそれかよ。
俺は心配する気にもなれず、呆れ返って肩で大きく息をついた。
「チョコには…チョコには困らなかったのに……チョコ」
ずっとお経を唱えるようにぶつぶつと呟く母さん。
…何だか負のオーラさえ見える。幻覚か?