大人の恋がしてみたい
「店長、なんですか?」

「桃川、きょう、午後から何か予定入ってる?」

「いいえ、何もないですけど…」


『いきなり、何だろう。』


「きょう、午後出だった由香里が風邪で来れなくなったみたいなんだ。

桃川、悪いけど残業頼んでも、大丈夫か…?」


「あ、はい。大丈夫です。」


「そうか?悪かったな。帰り、コーヒーおごるな。」

「あ、できれば紅茶がいいです」


「紅茶かぁ~なに?ストレート?」


「いえ…ミルクティで…」


「ミルクな、分かった。じゃあ、宜しくお願いします」


「はい。こちらこそ、宜しくお願いします」


あたしは、残業なんて全然、嫌じゃなかった。


むしろ…



嬉しかったんだ…。



店長と一緒にいられる事が


嬉しかった。




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