大人の恋がしてみたい


あたしは、従業員入り口から外に出て、

お店の中を覗いてみた。

店長が、1人でレジ締めしてる姿が見えた…。



あたし、バカだね。


店長と、もっと一緒にいたかったくせに。


バカだよ。




プップ♪

車のクラクションがして、振り返ってみると、心配そうな顔して、車から降りてくるお母さんがいた。


「遥、あなた、大丈夫なの?」


「大丈夫だよ。ごめんね。」

「そう?ならいいけど…。あっ、店長さんいるの?挨拶しないで大丈夫?」

「大丈夫だよぅ~それに今、忙しそうだから、邪魔になるって…」

『今、店長に会いたくないの!』

「そう?じゃあ、帰ろうか」

「うん」

あたしは、店長に気づかれないように、急いで助手席に座った。


そして車は動き出し

さっきまでいたお店なのに

なんだか違う感じに見えて

遠ざかる景色に、心が少し


切なくなった。。。



< 144 / 547 >

この作品をシェア

pagetop