大人の恋がしてみたい
あたしは、従業員入り口から外に出て、
お店の中を覗いてみた。
店長が、1人でレジ締めしてる姿が見えた…。
あたし、バカだね。
店長と、もっと一緒にいたかったくせに。
バカだよ。
プップ♪
車のクラクションがして、振り返ってみると、心配そうな顔して、車から降りてくるお母さんがいた。
「遥、あなた、大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。ごめんね。」
「そう?ならいいけど…。あっ、店長さんいるの?挨拶しないで大丈夫?」
「大丈夫だよぅ~それに今、忙しそうだから、邪魔になるって…」
『今、店長に会いたくないの!』
「そう?じゃあ、帰ろうか」
「うん」
あたしは、店長に気づかれないように、急いで助手席に座った。
そして車は動き出し
さっきまでいたお店なのに
なんだか違う感じに見えて
遠ざかる景色に、心が少し
切なくなった。。。