大人の恋がしてみたい
俺は、大きく息を吸い込んだ…そして
「皆さん。はじめまして。今年度から、新社長という大役を、任せられる事になりました。榊原 啓太と申します。
私は、まだまだ、未熟者の若輩者です。
皆さんの中には、私が社長になる事で、不安を感じる方も、いらっしゃるかもしれません。
確かに、年齢的には、まだまだ経験も浅く、長年、この会社で、働いてくださっている、先輩方に比べると
頼りない存在と、思われるかもしれません。
ですが!気持ちは、誰にも負けません!
この会社を愛する気持ちは、誰にも、負けません。
ですので、どうか、皆さん。私について来て下さい。
そして、私を、至らぬところがありましたら
どうか、遠慮なさらずに、おっしゃって下さい。
この会社は、私だけの会社ではありません。
皆さんと、作っていく会社です。
皆さんの、お力が必要です。
どうか、皆さん、この会社を、私と一緒に盛り立てていって下さい。
宜しくお願い致します。」
俺は、頭を下げた。
俺は、この会社を守っていかなければいけない。
その為に、この五年間。海外で沢山の事を学び、経験してきたんだ。
愛する女を、無理やり、突き放して…。
俺は…。
俺は、ステージを降りて
遥の元へ、向かった…。