大人の恋がしてみたい

「遥。」

「なに？啓太。」

「俺は、向こうにいる間な、俺は、お前の事が気になって、実は、お前に内緒で、隆史と連絡を取り合っていたんだ…」

「えっ!?隆史くんと？」

「そうだ…連絡といっても、お前の近況を少し聞いただけだから…

お前の全てを、俺が知る事はなかった。

ただ、隆史から、お前が仕事を凄く頑張っていると聞いた。

それに、少しだが、お前の会社での評判も聞いた。


店長を決める時に、必要だったからな…」


あたしは、呆気に取られていた。

知らない間に、そんな事があったなんて…




「会社の評判や、あと、怒るなよ、お前の業務日記を見せてもらっていた…」


「えっ!?」


恥ずかしい…。



「そして、結果、今のお前なら

遥なら、店長を任せられると確信した。

お前は、前から、仕事を一生懸命頑張ってたからな…」


「啓太…」



「だけど、隆史の奴、お前が俺をどう思ってるのか、一切教えようとしなかった。

アイツ、よっぽどお前に惚れてたみたいだからな…。

俺に「知りたかったら自分で聞いてくださいよ」なんて、言いやがって…

変わらないな、アイツは…」



啓太は「ァハハハ」って笑っていた。