イケメンキス魔にご用心!?
ついには声まで
出してしまった。
どうしよう、
こんなとこで…
でも一度出たものは
もう止まらない。
「うッぐっ…」
「鈴…」
そっと声を
かけてきたのは…
振り向かなくてもわかる
ついさっきあたしが
会ってきた男の子。
世界にただ1人、
あたしを幸せな
気持ちにする男の子。
あたしを振り回す男の子。
あたしを夢中に
させる男の子…。
「頼む、聞いてくれ。
今のは…」
「やだ」
「へ…」
「あたしもう楽斗のこと
嫌いになったの。
全然学校来ないし
連絡もくれないし
知らない女の子と
一緒にいるし…
あたしすごい
心配したし
楽斗のことばっか
考えてたし…
大好きなんだッて…
気づいちゃったし!」
「鈴…」
最後の方は涙で
自分でも何て言ったか
よくわかんなかった。
ただ正直な気持ちを
言葉にした。