イケメンキス魔にご用心!?
あたしがひそかに
むくれていると
楽斗が顔を
覗きこんできた。
「鈴、怒った?」
「お、怒ってないよ!」
「ホントに?」
「ホント!
てゆーか近いッ!」
「オレは鈴一筋だよ?
オレを信じて?」
またあたしの苦手な
ウルウルな目をして
じーっと見つめるんだ。
そんな顔されて
イヤなんて言えるわけ
ないじゃない…。
「さ、帰ろうぜ」
「うん…」
だけどやっぱり
今日もあたしを
家まで送って
自分は自分の家と
反対方向に歩いていく。