イケメンキス魔にご用心!?
――…10年前
あたしがもうすぐ
6歳の誕生日を迎える頃…
「お母さーん
ケーキはいつ買うのー?」
「そうねえ…
でも鈴のお誕生日は
まだ1ヶ月くらい後よ?」
お母さんはクスクス笑う
「いいのー!
鈴はもうケーキが
食べたいのー!」
「わかったわかった。
じゃあお母さんが
作ってあげよー!!」
「きゃあーッ!
やったあー!
鈴、お母さんのケーキ
だーい好きー★」
この時のあたしは
まだ幼かった。
だから、この幸せが
いつまでも続く…
そう信じてたんだ…。
この幸せが早い内に
壊れてしまうとも
知らずに……